朝比奈 慧
11月19日生まれ。
1991年宝塚音楽学校に入学。バレエ・モダン・ジャズダンス・声楽・日本舞踊・演劇・ピアノ・三味線等を学ぶ。
1993年宝塚歌劇団に……

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はるばるきたぜ、函館へ

四日目、青森〜〜津軽海峡〜〜函館へ

青森駅からタクシーで津軽海峡フェリーの青森フェリーターミナルへ、といってもまだ時刻は午後十一時半、日付変わって午前二時四十分出港の乗船時間まで二時間半はある。ターミナルに着くと同じ深夜便に乗船するであろう人たちが待合室の席で無防備に横になり爆睡している、嗚呼、日本ってなんて安全な国。よし私も寝るぞ寝てやると意気込むも待合室のテレビでNHK総合を大音量で流していて全く眠れず、お年寄りも全力で音量下げるレベル。深夜のブラタモリの再放送がこれほどまでに覚醒作用があるとは。それでもウトウトする程の睡魔が襲ってきた矢先に乗船の案内、車→バイク→最後に人、ずいぶん前から停泊してるんだから、もう少し早めに乗せてくれたっていいじゃないか。函館までは三時間四十分、しっかり寝ても寝不足だ。それでもしっかり寝たいのであえて個室を予約した、眠気で朦朧としながら乗船しそのまま個室のベッドへ倒れる、案外ふかふか。寝たいけどぐっすり寝ちゃダメというジレンマの中、しっかり五時にアラームをセットし約二時間の仮眠。しかし旅行中の人間のアドレナリンを侮ってはいけない、五時少し前にアラーム無しでパチッと目が覚める。外を見たらもう夜が明けそうだった。そしてすぐそこに函館山が見える。近い近すぎ、津軽海峡。水平線から日が昇るところは拝めなかったが、昇った太陽が雲の隙間からのぞいて、津軽海峡で綺麗な朝日をみたいという願いはなんとか叶った。目の前の函館山を見て心の中で「はるばる来たぜ、函館へ」とつぶやく。この一瞬のための四泊五日の旅である。

しばらくして函館のフェリーターミナルへ到着、タクシーでベイエリアへ移動。ホテルに荷物を預けてそのまま朝市へ、津軽海峡で朝日を見て朝一に函館に入り朝市で朝ごはんを食べる為にわざわざ変な時間の船に乗ったのだから、朝市で朝ごはんを…でも眠い…睡眠欲と食欲の戦いだ。そんな状態でぼんやり入った店で海鮮丼とイカソーメン、ぼんやりしてたらホタテが入ったやつを頼んでた、ごめんね青森人、でもやっぱり函館のホタテも美味しかったよ。そんな感じで朝ごはんを食して、時計を見たらまだ七時、さすがにこの時間じゃどこに行っても店は開いてない、こんな遠い空の下で徹夜明けの下北沢ぶーふーうーでさてどうしたものかとぼんやりする若かりし日のあの感覚を思い出すとは、なんとも甘酸っぱい。このままぼんやりしてるなんて、なんのためにはるばる函館まできたんだかわからない、とりあえずいまから一番早く来る八時十七分発の長万部行きに乗って大沼公園まで行ってみることにした、車両は朝から観光客で満席、少し早めにホームに行っていたので座ることはできた、さぁ、ちょっとの移動だけど寝ようと思った矢先、我は乗り鉄みたいな人達とボックス席でご一緒することになってしまった。実の話、我も俄か乗り鉄なんだけどね、彼らからしたら、窓側を陣取りやがってこのことりっぷが、といった明らかな敵意、両手を挙げてことりっぷをゆっくり床に投げ、いや、私は味方だと言いたいけど、なんか怖いし寝たふりしとく

というわけで彼らが発する敵意と芳香で実際は殆ど眠れず大沼公園着。願わくば湖畔の木陰で少しお昼寝できるおベンチなぞがあればと場所を探す為に駅前で自転車を借りる、有無を言わさずママチャリギア無し電動アシストなんてあるわけないといった自転車が出てくる。レンタサイクル屋の店員さんが湖畔を一周することをかなり推してきたのでとりあえず山川牧場のソフトクリームで気合入れてから湖畔一周のサイクリングに出発。恐るべし生粋のママチャリ、坂道をこいでもこいでも進まない、湖畔の緩やかな坂で悪戦を強いられる。しかも不気味なくらい辺りに人がおらず、すれ違う車さえもほとんどないといった感じ、これ熊と遭遇したら絶対アカンパターン、こいでもこいでも進まないママチャリ、晴天の駒ケ岳、空の色を映したかのような碧い大沼の湖面、辺りに人っ子一人いない大自然の中で独りぼっち、静寂静寂静寂。寝不足でぼんやりとする中、夢でも見ているんじゃないかという錯覚を起こす。函館へ戻る電車の時間まで三時間くらいある、湖畔一周が七十分程度と案内されるも、思ったよりも時間がかかりそうで途中から焦りだして、結局昼寝どころでは無くなった。

思いの外、アクティブな午前中を過ごし、函館に戻りラッキーピエロへ。相変わらず、店内のポップは病的なまでポジティブ。しかし引き寄せの法則とはこのことか、いまや函館のご当地B級グルメとして大人気である。大人気と自ら書いちゃうあたりがラッキーピエロのちょっとアレなところだが、チャイニーズチキンバーガーはやっぱりおいしい。江ノ島駅前の某ハワイ系高級ハンバーガー店がラッキーピエロになったら良いのになぁ。今度こそ電アシ付き自転車を借りて午後からは市内観光、七歳まで住んでいたこの街の思い出を辿る、子供すぎて気づかなかったけど、やっぱり函館はいい街だ。最後は元町に戻り、外国人墓地の先にあるティーショップ夕日へ、日の出を見ていたせいかなんだか夕日に親近感、今日一日ありがとう。眠気に打ち勝ちアクティブな一日を過ごしてしまった。自転車を返して途中、十字街の豆さんでラーメン。ホテルに帰って温泉に入ってベッドに横になっていたらいつのまにか寝てしまって気づいたら、翌朝七時、旅行中の私としては大寝坊、でも開き直ってゆっくり朝風呂に入り、ゆっくり朝食に行ったら、激混みで有名なホテルのバイキングもいい感じにすいていた、ラッキーピエロ風に言うとラッキーバイキング、ラッキー寝坊である。

帰りは飛行機で一気に羽田まで飛ばせて頂く、搭乗時間は今回乗ったどの移動より最長なのに時間は最短

味気ないな、はるばる行ったのになぁ……。

さて次はどこまではるばる行こうか。

津軽海峡フェリーに乗り込む

個室は結構快適

おはよう、津軽海峡

はるばる来たぜ、函館山

でもやっぱりホタテは青森

大沼湖畔

この大岩をの周りを一周すると願いが叶うとか言われたが

スズメバチとか絶対いそうだからやめた

ラッキーセット

母校、函館市立柏野小学校

雪が積るとよくソリ滑りして遊んだ五稜郭公園


鬼コーチの指導によりカナヅチを克服した市民プール

母親と買い物によく行った、中島廉売

後、函館の「丸井今井」東京の「丸井」とは関係ないのだが

「丸井」と「今井」が仲間割れして出来たものだと思ってた

後、函館の「棒二森屋」を当時なぜか「ボーニ・モーリヤ」だと

思っていた、当時流行りだった「ポール・モーリア」のせいで



ティーショップ夕日






Posted by KEI ASAHINA | | 21:49 | - | - |
行ってきたぜ、東北〜3日目〜

三日目、大船渡〜釜石〜盛岡〜八戸〜青森へ

 

三日目、なんだか仙台にいたのが遠い昔のような気がしてならない朝を迎える。朝五時にぱっちり目覚め、あいにくの曇り空だが温泉に入りながら静かな朝の大船渡湾を眺める、かもめが鳴いている、そういえば「かもめの玉子」は大船渡の銘菓だった、どこかで買おう。朝食をとり早速出発、最寄りの下船渡まで送っていただく、宿の方も親切、また来たい。下船渡から盛までBRT、そして盛でBRTともお別れ、ここからは釜石まで念願の三陸鉄道南リアス線、「あまちゃん」ファンとしては北リアス線に絶乗必乗だが、先日の台風の影響で釜石〜宮古間の山田線が不通、今回は時間的なこともあり、釜石から三陸海岸ともお別れして内陸に入る、次回は絶乗で。盛駅に早めに到着し時間があったので、三陸鉄道の盛駅の待合室で時間つぶし。なんだろうこの駅の待合室じゃない感、おそらく乗客ではなかろうご近所の方が待合室で家にいる感覚で新聞を読んでいらっしゃる、このお茶の間感が良い。記念切符とかもめの玉子と北の海女手拭を買って発車時間までホームで待つ。白地に赤と青のラインが入った三鉄の車両が入って来た時はちょっとテンションがあがった。あまちゃん面白かったなぁ…毎朝楽しみに欠かさず観た朝ドラはあのドラマが最初で最後だ。

 

盛から釜石までの9駅を1駅ずつ味わうように乗る。この景色をオカズに何往復でもしたいわ。途中「愛の磯辺 恋し浜」に停車、文字にしてみると改めて恥ずかしいが真面目である。いまや恋人達の聖地シリーズの台頭である。駅にはホタテ貝の絵馬かけや恋人達の聖地にはつきものの幸せの鐘があり、駅そのものが観光地。その小石浜、いや、恋し浜へ3分間の停車。なんてサービス精神旺盛な三陸鉄道。それ以外にもベストビュースポット的なところでいちいち速度を落としてくれる三陸鉄道、さりげない心使い恐れ入ります。夢の三鉄もあっという間に終点釜石へ。釜石からはJR快速はまゆりへ乗り換え。嗚呼、この「快速」という響きが久しぶり。どんな快速ぶりを見せてくれるか、期待に胸が膨らむ。しかしどんなに快速ぶりを発揮したとしても釜石から盛岡まで二時間以上かかるのか、新幹線ってやっぱり凄いな、とついうっかり思ってしまう。はまゆりに乗り少し行くとあっという間に深い山の中、さっきまで三陸海岸の穏やかな海の風景を眺めてたとは思えない、岩手県のポテンシャルたるや山も海もOKだ。途中遠野に停車、遠野物語である、民話の里、駅には河童がいた、ここも一度はゆっくり訪れたい場所だけど今回は途中下車せず。山があり川が流れ、田畑があり。日本の原風景をはまゆりは行く。

 

お昼ご飯時に盛岡に到着。盛岡では四十分程の乗換時間、この乗換時間にお昼ご飯に盛岡じゃじゃ麺をどうしても食べたかったので、ダッシュで駅ビル内のお店へ、じゃじゃ麺は自分で作るくらい好きなので、本場の味を食べてみたくて食べたものの急ぎすぎてて味わう暇もなし、しかし少し残して玉子を溶いて中華風のスープを入れるチータンという食べ方は画期的だったので次回自宅で試させて頂こうと思う。じゃじゃ麺を流しいれ、次はIGRいわて銀河鉄道で八戸まで、この路線のネーミングいい、フェザンのトイレといい、岩手はギャラクシーでファンタジーでロマンチックな地なのですね。列車は途中、座敷童で有名な緑風荘のある金田一温泉にも停車し、みちのく路も奥深くまで来たなといった感。途中から青い森鉄道へ変わり、そのまま八戸へ。本当はこの八戸で途中下車し八食センターへ行きたかったのだが、先日テレビで見たねぶた祭りの中継に感化され、是が非でも開館時間内に青森駅前のワ・ラッセへ辿り着き生ねぶたをみるという目的へ急遽変更した。八戸から青森まで青い森鉄道。その名の通り、風景は森森森の一時間半、浅虫温泉に後ろ髪引かれ、五時過ぎに青森着。

 

駅に着きダッシュでワ・ラッセへ。間に合った、そんなに血相変えて来るなんて、あなたどんだけねぶた好きと思われてもしかたない様子で入場。施設の外観は奇抜なデザイン、下手すると「なんてお洒落なパチンコ屋」と思うのだが、これはねぶたの家なのだ。館内はねぶたの歴史や作り方などの展示が体感型でされていたりして、ゆっくり時間をかけてみたい感じ。そして一番見たかった今年のねぶたの実物展示、感動した、閉館間際で誰もおらず、まさに一人ねぶた祭り状態、ありがとうワ・ラッセ。

 

一人ねぶたで気持ち的にはお腹いっぱいなのだが、もう時間的には夕食時、駅前のおさない食堂でホタテフライ定食を頂く、美味し。そして日も暮れた夜の青森をぶらっとする、ぶらっとしなくてはいけないのには理由があり、この後、午前二時四十分発の津軽海峡フェリーに乗船し津軽海峡を渡るのだが、それまでの時間をなんとかしなきゃいけない。前回来た時に入った良い感じの喫茶店を探しアーケードをただひたすら駅の反対側へ歩く、記憶を辿っていくうちにアーケードの外れまできてしまい、結局見つからず、なにせ十六年も前の話だしもう閉店してしまったのかもしれない、引き返そうと思った時に一軒のちょっと怪しげなお店を見つける、でもコーヒー店って書いてあるし喉も乾いたし入ってみるかと暖簾をくぐった瞬間、あ、やべえ、と思う。完全アウェーの店、地元の限られた人しか来ない店、先客達はコーヒー以外のアルコール的なものを飲んでいたので、恐る恐るマスターに珈琲ありますか?と尋ねる、入り口にコーヒー店って書いてあるのに。今まで明らかに和気あいあいとしてた店内が微妙な空気に、ただでさえ寡黙というイメージの青森人、明らかに余所者のヒッピーみたいな恰好の女が入って来たことで、完全に彼らのサンクチュアリは壊されてしまったのだ、ごめん、飲んだら直ぐでるよ、私もこの静寂に耐えられないさ。しかし店内は昭和の忘れ物のようなアイテムが所せましと飾られており、私的には好きな店、お洒落とは程遠いが懐かしい空間、昔懐かしのポスターや写真、今じゃ殆どみないソノシート、所せましと大量に飾られたこけし、キャロルと手書きで書かれたカセットテープ、いろんな店から貰ったであろうマッチの箱、塩化ビニール製のよくわからない何かのキャラクター、そしてアナログのテレビ、場が持たず、そのテレビまだ映るんですか?と聞いてしまった。あ、やべえ。と一瞬思ったが、もちろん映るよと即答、で隣に座った先客の男性が場の空気を和ませたいのか、何でこの店に入って来たの?と直球の質問、実は十六年前に来た喫茶店を探して歩いてたことやその店の特徴などを伝えたところ、どうやら先輩がやっている店らしく、親切に場所まで教えてくれた、ちょっと空気が和んだ、林家木久扇師匠似の寡黙なマスターに対してこの隣に座った男性のコミュ力の高さ、ありがとう、そういえば心なしか新沼謙治さんに顔が似ている、流石だ。この新沼さんのおかげで寡黙なマスターも警戒心が解けたのか少しずつ話に加わってくる、しかも自分が神奈川から来た事を伝えると、新沼さんも木久扇マスターも遠い昔に藤沢市民だったとのこと、ここにきて一気にアウェーからホームへ、こんなことってあるのね、すっかり打ち解けた。しかしながら言葉の壁があり、言っていることがたまに分からない、恐るべし津軽弁、言葉の壁問題でよくある質問されているのに「そうですよねー」という適当な返しをして変な雰囲気になることもしばしば。おすすめのホタテ料理店も教えてもらった、青森のホタテと北海道のホタテの違いも熱く語られた、この人達はホタテとねぶたにはただならぬプライドを持っておられる、明日函館の朝市でもホタテは食べませんと青森人達に約束した。そしてまた十六年したらこの店にくることも約束した。やっているかどうかわからないけど、とマスターは笑っていたけど。

 

それでもまだ時間が余っているので、おすすめされた青森まちなか温泉へ、ホテルが併設されたスーパー銭湯だが、泉質も良い。そして何よりびっくりしたのが、利用マナーの良さ、殆どのカランで利用後の桶が立てられており、化粧室に落ちている髪の毛もいちいち取って捨てていたり、たまたまだったかもしれないけど凄い、銭湯はこうあるべき、地元のスーパー銭湯はこれに比べるとマッドマックス並みの無法地帯、恐れ入った、惚れたぜ青森。

 

朝の大船渡湾

三陸鉄道南リアス線

NHKのラッピング車両

愛の磯辺 恋し浜

三陸鉄道からの眺め

はまゆりに乗り換えしてあっというまに山の中



盛岡からIGRいわて銀河鉄道へ


ここから青い森鉄道

降りてみたい、達者村



森森森森森森森森…………

ねぶた!ねぶた!ねぶた!



私一押し、女性ねぶた師北村麻子さんの作品、陰陽師





夜の青森を徘徊する

昭和の香りしすぎ「りとるはうす しもん」

Posted by KEI ASAHINA | | 17:53 | - | - |
行ってきたぜ、東北〜2日目〜

二日目、仙台〜南三陸〜気仙沼〜陸前高田〜大船渡へ

 

ホテルで朝食をすませ、八時半仙台発の東北本線で小牛田まで、途中松島を句を詠む暇もなく一瞬で通り過ぎる、その一瞬海が見えたかと思いきやあたりは田園風景に、さすがの米どころ。小牛田で昨日散々お世話になった東北本線719系に別れを告げ、いよいよ三陸へ向け女川線へ乗り換え、したかと思いきや、今回は石巻・女川方面には行かないので、途中前谷地で気仙沼線BRTへ乗り換え。

 

前谷地駅改札を出て駅前のBRTの乗り場で乗り継ぎ時間があった、静かだなぁ、この駅を降りての静寂が好き、駅前にギフトショップが一軒、地方へ行くと「ギフトショップ」というのをよく見かける、この駅前の店もかなり年季が入った感じだけど、まだ続いているということはこの町のギフトの需要があるんだろうな、お年賀、お中元、お歳暮、そのほか冠婚葬祭、この町のギフトをこの店がまだ支えているんだろう、頑張れギフト鈴木、ネット社会に負けるな、と心中でエールを送る。静寂の中、駅前にはBRTの待ち客が3人、静かだなぁ、BRTは目の前に止まっているが動き出す気配もなく、乗らせてもらえる気配もない、静かだなぁ、そして暑いなぁ、BRTの運転手は目の前にいる、待ち客3人から発っする「来てるんだったらはよ乗せろ」光線をうまいことかわし続けている、そしてきっかり5分前に乗車を許される、私は子供の頃にバスの一番前を禁止されていた反動でいい年して絶対に一番前に乗る、絶対だ、しかもウキウキしながらだ。これから続く長旅を未だ知らぬ私は、一番揺れが激しい席に意気揚々と座る

 

定時丁度にBRTは前谷地を出発、うんバスだね、これはバスだ。小牛田の駅前から集落を抜け、田園風景の中、BRTは行く。途中柳津駅に停車、柳津駅までは気仙沼線は乗り入れているが、そこから先はBRTしか交通手段がない、というか気仙沼線がBRTなのだが。BRTの車窓から気仙沼線の線路がしばらく沿って走っているのが見えていたかと思えば忽然と見失ったり、ある程度は元の線路と沿って走っているのだろうけど、かなり小回りが利くBRT、足というところで小回りが利くのはBRTの強みだと思う。陸前戸倉を過ぎて海が見えてきた、至るところに盛土がされており、生々しい津波の痕跡はなくても、このあたりは被害にあった地域なのだと分かる、盛地と盛地の間に南三陸町の防災対策庁舎がそのままの姿で残っていた、なんとも言えない気持ちになって、涙が勝手にあふれ出た。言葉にならないというのはこういうことなんだろう、今も様々な事情で以前の暮らしを取り戻すことが困難な人達がいるのだから、部外者は生半可な気持ちで下手に言葉をかけてはいけないというのは私の考え方で、今回も被災地にお金を落とすとか、食べて応援とか、観光で応援とかそういうのではなく、ただたんに三陸へ行きたかったから来ただけのことであり、それ以上でも以下でもない、ただ、この景色は厳粛な事実として心に受け止めなければいけないと思った。

 

BRTは気仙沼線の線路の跡を行くこともあり、その場合は完全にBRT専用道路になっている、途中車とBRTが交差する場合、BRTの専用道路側に踏切のようなものがあり、車が通過すると踏切が上がるという少し不思議な感じ。三陸海岸の入り組んだ地形のせいかトンネルが多い、列車サイズの小さなトンネルをBRTが行く。これもまた不思議な感じ。BRT専用道路を走行中はそうでもないのだが、それ以外の一般道がやはり地形のせいかカーブが多く、一番前の座席は段差やカーブの影響をもろ受けするため、いよいよ身体がついていかなくなり、バスの後部座席へ移動する、確かに小さなお子様は座ったらあかん席だわ、あそこは。地元の人の足とあって結構乗客の乗り降りがあるBRTの二時間半という道程で始発の前谷地駅から乗り残っている乗客は大荷物のおばあちゃんと私、その二人のみ。ちょっとした仲間意識すら感じてしまう。十時過ぎに出発し十二時半に気仙沼へ到着した時はおばあちゃんとハイタッチしたいくらいだった、路線バスに二時間半、これもまたお初である。

 

さて気仙沼に到着したものの、土地勘がない場所なので困った。とりあえず、駅のコインロッカーにゴースト捕獲装置風バックパックを預け、気仙沼観光協会で自転車を借りる。観光協会の方に促され、よくわからないまま自転車で港のほうへ行ってみた、とはいえ、食事処のことは必ず事前調べする私ゆえ、気仙沼ではかもめ食堂とアンカーコーヒーに寄ろうと計画はしていた。かもめ食堂、昔懐かしあっさり醤油系ラーメンで好み。以前、葛西のちばき屋に行ったことがあるけど、そこの主人が気仙沼出身で食堂を復現させたとか。そのまま流れで海の市、シャークミュージアムへ。ちょうど秋刀魚のシーズン、今夜の宿の食事に期待。湾岸地区はやはりここも復興の最中で、大型トラックが往来して砂埃が舞う。砂埃が上がる湾岸地区を抜けて少し高台へ出てアンカーコーヒーへ辿りつく、洒落乙である。まさに気仙沼のブルーボトルコーヒー。ただMacBookを広げたノマド族の姿はなく、地元のお洒落マダム達の午後の語らい場になっております。こういう店が地元にあるというのは素敵。私もまったりしたかったのだが、次のBRTの時間があるため残念ながら短時間の滞在、街の反対側をグルっと抜けて気仙沼駅へ。結構高低差のある町、自転車電動アシスト借りて正解である。気仙沼観光協会で自転車を返した後、少し時間があったので震災の話を、私も海の近くから来たというと、大きな地震が来たら着の身着のまま何も持たずに9分以内に6階以上の建物へ逃げる、とにかく高いところへ逃げる、家族が残されてても助けに戻らない、目の前で誰か流されてても助けに行かない、そうしなければ確実に死ぬといわれた、単なる教訓ではない言葉の重み。

 

三時五分のBRTへ次の目的地、陸前高田へ。二時間半の滞在だったけどいい街だったな、気仙沼。BRTは三十分程で陸前高田の奇跡の一本松駅へ到着。新たにできたBRTの停車駅、駅に着く前にBRTから一本松を遠目に見ることはできるが、実際の停車駅は一本松から少し離れた場所にあり、十分程歩く。周りは盛地されているが、一本松とユースホステルの建物だけがそのままの状態で残っている。震災前の写真と比較すると本当に奇跡的にこの一本だけ残ったのがわかる。奇跡だし希望そのものだ。昨今のなんでもかんでも奇跡をつける風潮どうかと思う派の私的には本物の奇跡を目の当たりにして、今後も継続して奇跡の安売りに対して積極的に糾弾していこうと思った。次のBRTの時間まで一時間、一本松茶屋でマスカットサイダーを飲む。実は予てから飲みたかった地サイダー、陸前高田の神田葡萄園いい仕事してます、美味し。一時間に一本のBRTが少し遅れて到着、今日の目的地、私の幼少時代の想い人、新沼謙治さんのふるさと大船渡へ。

 

BRTの車窓から夕焼けを眺めつつ下船渡に到着、そしてそのまま大船渡温泉へ、温泉でBRTで揉まれた身体が癒される。夕食はこれでもかってくらいの海の幸、一人焼肉、一人しゃぶしゃぶ、全然OKだが、一人鮪の兜煮というのは初めての体験だった、秋刀魚も焼き、刺身で頂けて美味し。コストパフォーマンス的に大丈夫?そんなにサービスしてというくらい。部屋からも大船渡湾が一望できていい宿、今度は家族と行きたい。復興関連で宿泊の方もいらっしゃり温泉入って沢山食べて頑張ってくださいという思い。明日は結構大移動、そして早起きして大船渡湾の朝焼けを温泉につかりながら拝みたいということで早めの就寝。



田園風景からの

一瞬海からの

田園風景

線路と並走するBRT

BRT専用道路



気仙沼港






やなせたかしさんのメッセージが素晴らしい

Posted by KEI ASAHINA | | 14:03 | - | - |
行ってきたぜ、東北〜1日目〜

前回北海道まで新幹線に乗って約四時間

 

今回はその四時間の道程を時間と労力をかけて新幹線の誘惑に負けずに行ってみようと思い立ち、気が付くと北海道&東日本パスなるチケットを購入していた。正直ここまでの長距離在来線移動は初めて、しかし、四十路にさしかかり、やるなら今でしょということでいい年して慣行

 

初日、朝六時半に自宅を出て小田急線で藤沢まで、藤沢七時四分発の上野東京ライン宇都宮行きへ乗車、最初から約二時間半の移動ということもあり、日曜日ですし、グリーン券少しだけお安いですし、グリーン車で宇都宮まで楽させて頂く、ああ快適

 

神奈川、東京間はお馴染みの景色、新橋あたりで既に飽きはじめる、退屈。列車は品川、東京を抜け、御徒町、上野、このあたりもそこそこお馴染みの景色、東京を抜けるのに意外と時間がかかる、うーん暇。そして休日なので通勤ラッシュや遅延もなく時間通りと思いきや、赤羽で突然足止め、浦和の駅で非常信号、確認中とのこと、嗚呼…列車は止まったまま、この先どの駅も十分以内の乗り換え時間という仙台までの道程、時間通りにつくのかと心配する中、十分程度で安全確認も終わり列車は動きだす、途中から女子二人組がドトールの袋を持ちグリーン車へ乗り込んでくるも、グリーン券無しの堂々乗車、車内販売のお兄さんと揉めはじめる、グリーン車でドトールのモーニングを食べるのがウチラのステイタス?という二人組は、座席料金を払う様子もなくそのまま別の車両に移動していった、つかウチラゎ、わるいことゎしてないし、超ムカつくみたいな感じで。そんな中、列車は荒川を超え埼玉県に入り、大宮を通過し、東北自動車道と途中交差した、わぁ、いよいよ、みちのくへの旅が現実味をおびてきた。

 

そのうちに列車は利根川を超えてレモン牛乳でお馴染みの栃木県へ入る、小山あたりから、新幹線が併走し始めて、高架から見下されるも乗りたいと思ったら負けが今回のテーマだ。で、そろそろ宇都宮、地元で宇都宮行きとか高崎行きの列車をみると鬼遠いイメージだったが、意外と近かった、そして案の定、宇都宮駅の乗り換えの時間が超タイト「みんなが乗ったら直ぐ出ますからね」みたいな駅員のアナウンスにより、ホームを皆走る走る、私もゴースト捕獲装置風巨大バックパックを背負い走る走る気持ち的にはビルマーレイ、しかも上野東京ライン十五両編成からの六両編成という悪夢の乗車位置変更により、泣いた、東京から離れれば離れる程、車両は短くなるのだね、一瞬の乗換で餃子の気配すら感じなかった宇都宮。

 

そこからはロングシートのローカルな東北本線で10駅約一時間で黒磯まで、途中那須塩原などを通過、休日だからなのか行楽客も多く車内は混雑、そして次の黒磯での乗り換えも時間が押し押しでタイトな予感、浦和駅の非常信号が那須高原にいる私を苦しめておる…嗚呼、黒磯駅で郡山行きの東北本線へ乗り換え、とりあえず走る、思ってたより時間があったようで、私が着座した後も次々と人が乗ってくる、そしてここから対面シートのある719系と長い旅が始まる、ここから13駅約一時間で郡山まで、リュックにハットのおば様達が乗り込んでくるも、席がバラバラではないと空いてなくてご不満なご様子、そしてあろうことか人が降りる度に、空き席にリュックを置き、まとまって座れる席つくりをする始末、そんなに対面したいか。そんな身勝手な中期高齢者をよそ目に二人掛けの一蘭風席に座る、となりに座った女子がC-C-Bのりゅうこうじさんみたいな髪色だ、りゅうこうじさんの髪色が車両が揺れるたびに私の肩によりかかってくる、肩透かしが止まらない。

 

郡山で乗り換え、車内はかなり混雑、今回も一蘭風二人掛け窓側を確保、乗換時間があろうがなかろうがとりあえず走っとくのは大事と学習。ここからまた10駅約50分、次は福島だ。そして福島から仙台まではシティラビットというなんだか速そうなネーミングの列車だったので福島までが山と見た、このあたりからやっぱり辛くなってくる、大殿筋が凝り固まっている、立ち上がりたい、立ち上がって足上げなどして血流を促したい、ともやもやと考えていたらいつのまにか福島、福島駅で少し時間があったので、駅売店へ寄る、好物の柚餅子があったが、駅乗り換え時しか基本動いていない代謝の悪い身体に柚餅子は高エネルギーすぎるので諦め。仙台までのシティラビット、関西でいうところの快速姫路行きくらいの列車を期待していたが、ふたをあければ、さっきまで乗っていた車両だった、またお前か。馴染みの車両と残り13駅、約一時間十五分、次は本日の目的地仙台。

 

シティラビット、洒落乙なネーミングの列車が走るだけあり、仙台近くになると明らかに今までの景色と違う、大都市の風景がひらけはじめる、なんてったってIKEAがある、それは洒落乙に決まっている、と感心しているうちに仙台へ到着。とりあえず背負っているゴースト捕獲装置をホテルに置いて、仙台散策へ。全国ツアーで過去に何度かきたけど、土地勘がまったくないのでこんな時は観光全開でシティーループに乗るべし、以前来たときに坂道で諦めた青葉城址へ、仙台の街を一望。バスの運転手さんのウィットに富んだ車内アナに関心、おぬし伊達だな。仙台といえば、アーケード街のイメージ、ということでバスを途中下車しアーケード街を歩いてみた。人通りも多い、賑やかしい、そしてやっぱり洒落乙な店も多い、その後、笹かま、ずんだ、牛タンといいう三大定番名物を頂き、大満足。もう一日滞在したかったが、時間に限りがあるので次回に期待。

 



利根川を超えて栃木へ


遥かなる福島を超えて


仙台へ






Posted by KEI ASAHINA | | 14:52 | - | - |
あれから一年
一年前の今日、ニューヨークへ旅立ったなぁ、私。 


期待感10パー 
不安感90パー 

搭乗口へ向かうときの気持ちはドナドナ。 
自分で決めて、自分で行ったのにね。 

機内で隣のオバハンが
映画のSEX&THE CITYにうっとりため息をついてる横で 
不安でいっぱいすぎて涙しながら、
お供に着いて来たお米の神様(おにぎり)を
頬張っていた弱虫の私。 

この時点で不安100パー。 

日付変更線越えるまではエンジントラブルとかで 
日の本へ引き返さないものかと本気で祈る私。 

そんな願いも虚しく、結構、あっと言う間にケネディ空港に到着。 

って結構近いのね、アメリカ大陸。 

でそこで降りたら税関で行ったり来たりを何度か繰り返し 
さっそく大きな壁にぶつかって、
空港係員のでっぷりした感じのご婦人から 
「あんた、荷物取りにくるの遅いわよ、ぬえ?」
的なつれない態度を取られた。 

で到着ロビーに迎えにきてたのが、 
ホイ三兄弟の長男に激似の韓国人。 

って迎えにくるの日本人スタッフとか言ってなかった?留学会社。 

もう少し遅かったら、帰ってるとこでしたよ。とマイケル・ホイ。 
って帰っちゃいかんでしょ、仕事でしょ、マイケル・ホイ。 
驚くほど流暢な日本語を話すマイケル・ホイ(似の韓国人) 

で、マイケル・ホイの運転でケネディ空港からマンハッタンへ。 

摩天楼どこ?
ってくらいケネディ空港はマンハッタンから少し離れてるので 
しばらくは調布〜八王子間の中央高速を走ってるのとあんま変わらない道中。 

道中、ホイさんが(実際はホンさんって言ったな、確か)語る日本の思い出。 日本の兄弟(日本語で知人)のお話を散々聞かされ。果ては嫁にもらうなら日本人という野望までも聞かされる(そこんとこあえて聞かぬふり)
ホイさんが自慢のマンハッタンビュースポットを通ってくれるとのこと。 
しかし、当日はあまり天候がヨロシクなかったのか景観イマイチ、残念ホイ。 

そんな感じで、マンハッタンへ上陸。 

時刻は夜の八時少し過ぎた頃だったけど、人通り少ない。 
街灯が少ないせいか、少し暗い。
暗闇にチラホラと極悪(そうに見えてならない)な感じの人人。 

…こええ。 

ドラクエで例えるならば、
レベル1で武器はこんぼう、装備は布の服なのに、
ボスキャラエリアに入ってしまった…そんな感じ。 

ストリートビューで予習してきたのに、景色全然違う。
恐怖心からかそう思える。 
車内にいるとはいえ、通りすがりの人と目を合わせないようにしてしまう。 

今思えば、あたしが一番挙動不審だ。日本に居たら即職質。

で、下ろされたこれからの住まい。案外綺麗で安心。 

ところが、そこから先がフロントのバイトのヒスパニック系女子と 
弱気なレベル1の日本人の寮費をかけた押問答が延々続く。 

ヒスパニック系女子が何度も「額が足りない」と言い張る。 
その目は完全に嘘をついている、 
マドリードの裏通りにいるコソ泥の目以外のなにものでもない。 

心配したホイ(実際にはホン)さんがフロントにやって来て 
彼女の前でホイホイホイと札を並べてみせ 
「足りないことねえべ!」と一喝してくれた。 
その時のヒスパニック系女子の顔ときたら、 
「お客さん、今日は卵はお一人様一パックまでですよ!」 
とスーパーの店員に注意され、 
卵を3パック持って肩をすくめて舌をペロリと出す
オバハンの表情そのものであった。 

ホイさんが居なければ、500ドル近く多く取られてた。 

もう、ついてそうそう、卵三パックのヒスパニック系女子との戦いで身も心もボロボロだった。 

ホイさんが、そんな私を察して夕食に誘ってくれた。 

すごく、元気になる食事、ご紹介しますよ。

さしてお腹も空いてないけど、ホイさんに誘われるがまま …。
着いたそこは、韓国料理屋、はい元気になります。

ホイさんは車の中でも、食事中でも、 
「誰も信じちゃいかん」
と半ば説教状態で私に力説した。 

ニューヨークで初の晩餐、 
マイケル・ホイ似の韓国人に、 
説教されつつ、 
スンドゥブチゲ。 

先日、S塚の韓国料理店でスンドゥブチゲを頂きながら 
あの韓国人に想いを馳せた…。 

あれから一年…
Posted by KEI ASAHINA | | 23:34 | - | - |
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